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-知識の泉-
ウィル「さて、君は何を知りたいんだ?」
エルモ「……僕には知らないことが多すぎる」
ウィル「ふふふ。『知らないこと』が多いという事実は理解しているんだね。君はとても賢い」
エルモ「知らないままでいることは、苦しいこと。違う?」
ウィル「惜しいな。知っても知らなくても苦しいことは存在する、が正解だ」
エルモ「よくわからない……」
ウィル「今はそれでいい。悩んで迷って苦しんで、人間は生きているというわけさ」
エルモ「はぁ……。どうしてそうまでして生きなくちゃいけないんだろう」
ウィル「得難い喜びを知っているからじゃないかな」
エルモ「喜び……」
ウィル「ああ。俺にとってはネーヴェがその象徴だからね。ああ、愛しいネーヴェ……」
エルモ「……僕知ってるよ。それただの惚気っていうんでしょ?」
ウィル「前言を撤回しよう。君は物知りだ」
エルモ「え? そうなの?」
-END-